平成29年 小石會新年大会

 

― 今年も地道に書こう ―

 

                                金子 轍史

 

 平成29年小石會新年大会は、去る122(日)グランドプリンスホテル高輪において、179名の方々の出席を得て開催された。

午前10時から受付を開始、席上揮毫に続き、午前11時半から式典が行われた。欠席の安齋春鳳理事長(322日逝去)に代わって挨拶に立った三浦冬石副理事長は「書道は教養から趣味へと変わりつつあるが、書道のように「道」のつくものは年季が必要であり、すぐに結果が出せるものではない。今年も地道に書き続けて欲しい」と述べた。続いて来賓の桑原喬先生よりご祝辞を頂戴し、新師範免許状、三光賞の授与へと進められた。

 1140分からは祝賀懇親会が行われ、楽しいひとときを過ごした。

 以下、式典を中心に概略を報告する。

 

 

 

  席 上 揮 毫

 

▽毛筆漢字部 川口 流坡、金子 轍史、森  草坡

 

▽毛筆かな部 三浦 冬石、布田 右石

 

▽硬 筆 部 後藤 青雲、加藤 春溪

 

 

 

第一部 式  典

 

一、司会と開式の辞     布田 右石

一、理事長挨拶   代行  副理事長 三浦 冬石

一、来賓祝辞        五禾書房  桑原 喬先生

一、新師範紹介と免許状授与 代表 田中 祥玉

              謝辞 小林 恵葉

一、三光賞授与       代表 神保 峯子

一、閉式の辞           川口 流坡

 

 第二部 懇親会

一、進行と開宴のことば   布田 右石

一、乾杯          森  草坡

一、中締めと万歳三唱

 

 

 

第一部 式典

 

 

 

開式の辞

 

                               布田 右石

 皆様あけましておめでとうございます。

本日は全国から179名の皆様がおいでになり、遠くから来ていただいた方もおられます。

 この新年大会に続き、春、秋の検定試験、5月には師範会、8月には最大の行事である小石會展がございます。こういった行事に、どうか皆様、お元気でご参加いただき、会を盛り上げて頂きたいとお願い申し上げ、簡単ではございますが、開式のご挨拶にかえさせて頂きます。

 

 

 

理事長挨拶

 

                        代行 副理事長 三浦 冬石

 

 あけましておめでとうございます。

 

 本年も安齋春鳳理事長、老本静香理事長欠席で幕を開けました。今朝出掛けに草津に電話を入れまして、理事長の奥様から様子を伺ったところ、小康状態がつづいているとの事でした。老本先生とは、毎月の手本のこともありますので連絡をとっておりますが、ファックスが多く、時々電話でお話ししますが、お元気なお声です。

 さて、今年の小石會の年間行事予定は、新年号の巻頭言にもありますように、春、秋の検定試験と、五月の師範会、八月の展覧会です。

 師範会は久しぶりに箱根としました。今から心の準備をしておいて下さい。とくに新師範の出席を願っております。

次に夏の展覧会は、曜日は異なりますが、日時は全く同じですので、多くの出品をお願いします。何といっても、展覧会は、会の運営上たいへん重要な行事ですので、一人でも多くの出品をお願いしておきます。

 昨年は21名の師範の誕生をみました。これからの活躍を願っておきます。今年も多くの師範受験をお待ちしています。準師範の諸君、頑張って下さい。

 書道は、カルチャーでは教養の分野から趣味の部になって久しいですが、やはり書道は伝統的なもので、古くから伝えられてきたものだけに、「趣味」というのは一寸抵抗があります。「道」のつくものは、どうしても年季が必要であって、すぐに答の出るも尾ではありません。今年も頑張って書いて下さい。

 平成29年が始まりました。小石會の為に、今年も、ご尽力、ご支援を賜りたく、切にお願い申し上げます。

 

 当日、ご多忙のところをご来駕頂いたご来賓の方々を紹介し、代表として桑原喬先生からご祝辞を賜った。

 

 来賓祝辞

 

                         五禾書房  桑原 喬先生

 

 明けましておめでとうございます。

 

 今年の東京は非常に穏やかでよい正月でした。そして、いつにも増してお酒が美味しい。二日に息子が家に来て一緒に飲んだ時、「何か昔話をしてみて」と言われ、1975年の書道訪中団のことを話しますと、いたく感激しました。

 この年の31日に日本を出発し、北京、洛陽、西安、南京、上海を回って帰って来ました。団長は村上三島先生、以下、尾崎邑鵬、浅見筧洞、鈴木桐華、大平山濤等々、錚々たる先生方が同行され、行く先々の都市で席上揮毫が行われました。その際、村上先生をはじめほとんどの先生は、李白や王維の詩を書かれ、中には毛沢東の詩を書かれた先生もありました。日本を代表する諸先生の達筆な揮毫ぶりに、各会場で大きな拍手が起こりました。

 さて、南京での席上揮毫の折り、他の先生方が漢詩をお書きになる中、大平山濤先生は、北京から洛陽に向かう列車の中で作った自作の詩を書かれました。すると、他の先生にも増して、会場割れんばかりの拍手が起こりました。後で聞いたところ「日本の書家のほとんどは中国の詩を書かれるが、大平先生だけは中国に来てからの率直な感想を詩にして書かれた。それで中国の人が感激したのだ」とのことでした。同行し通訳に当たった、現地の先生の訳もよかったのだと思いますが、自分で感じたことを自分の筆で率直に書くという、芸術としての書の姿に、当地の人が感動したのではないかと思います。皆さん方もできることなら、漢詩、俳句、和歌などを自詠、自書し、発表されるとよいと思います。

 さて正月に酒を飲みながら、新聞をくりかえし読みました。その中の投稿欄に、『今年の抱負』というのがあり、78歳の男性が「私は今まで、盆栽、囲碁、ゴルフなどにチャレンジしてみたがどれも中途半端に終わってしまった。幸い、よい先生に巡り合えたので、今年は是非書道に挑戦して、名のある展覧会に出品したい。」という内容でした。新聞に実名で投稿しているのですから、並々ならぬ意気込みなのだと思います。

 みなさんも新年に当たってしっかりとした目標を持ち、研鑽に努めて頂きたい。そうすることが小石會の書をより良くして行くことにもなると思います。

 

 新師範紹介と免許状授与

 

 平成28年に登第された師範21名が紹介され、理事長代行の川口流坡副理事長より代表の田中祥玉師範に免許状が手渡され、会場から温かい拍手が贈られた。

 

 新師範紹介

◎第43回小石會展特別賞

▽漢字部

 影嶋 岳陽、池田、玲舟 矢木 香醇

▽硬筆部

 宮下 彩嶺、牛膓 芳秀、小林 恵葉、松元 貞子

◎平成28年師範試験合格者

▽漢字部

 髙橋 義憲、神保 峯子、荒井 久石、太田 錦草

▽かな部

 西嶋 律男、萩原 桂子、樋口 彩波、中出 紅木、小原 渥香

▽硬筆部

 桑原 礼子、田中 祥玉、東  陽子、海野すゞ江、吉野 看彩

 

 謝 辞

                  小林 恵葉

 

 平成29年の新春を迎え、この佳き日に栄ある小石會師範免許を賜り、私達新師範一同、大きな喜びと共に身の引き締まる思いでございます。

 これも偏に理事長先生をはじめ諸先生のご指導とご厚情の賜物と心より感謝申し上げます。

平成19年、当時長女が通っていた幼稚園で、お母様方を対象としたペン習字サークルが、小石會のペン字との出会いでした。せめて子供たちの幼稚園や小学校に提出する書類くらいは美しい文字で書きたいという思いで入会いたしましたが、当時下の娘がまだ小さかったこともあり、毎回のお稽古に欠かさず出席することはままなりませんでした。けれども何とか途切れずに細々と続けて来られたのは、美しい文字に対する憧れもさることながら、味岡松葉先生をはじめ、教室の皆さんがいらっしゃったからこそだと思っております。味岡先生の温かくも厳しいご指導。その周りには仲間の皆様の柔らかく楽しい空気があり、いつしかお稽古にウキウキとした気持ちで通うようになっていました。このような素晴らしい場所で、日本一の小石ペンを学ぶことが出来、心より感謝しております。まだまだ未熟な私達ではございますが、師範位の重みを前進への原動力として、さらに勉強を重ねて参りますので、今後ともよろしくご指導下さいますよう、お願い申し上げます。

 おわりに、小石會の一層のご発展と先生方をはじめ、皆様方のご健勝を祈り申し上げ、新師範を代表致しまして、お礼の挨拶とさせていただきます。

平成29122

                           新師範代表 するが支部 小林 恵葉

 

三光賞授与

 平成28年に三光賞(漢字・かな・硬筆三部門の師範に登第)対象者となった以下の方々が紹介され、代表の神保峯子師範に川口副理事長より賞状と記念品が授与された。 

 荒井 久石、神保 峯子、矢木 香醇、吉野 看彩

 

 閉式の辞

 

                             川口 流坡

 

 新年おめでとうございます。

 今年度も新師範がたくさん誕生しました。皆さん嬉しさ一杯であることでしょう。これからの小石會のために、力を尽くして頂ければと思います。

 ご来賓の桑原先生には貴重なご祝辞を賜り、まことにありがとうございました。

 式典はこれにて終了し懇親会に移ります。小石會の宝である「和」の心で、大いにご歓談いただきたいと思います。またこれから、師範会、展覧会と行事が続きますが、皆様にご活躍いただくためには、まず健康であることが大切です。どうか健康に留意され、研鑽にお励みいただければと思います。

 

 

 

第二部 祝賀懇親会

 

                           司会進行 布田 右石

 午後零時40分から祝賀懇親会が開始された。森草坡副理事長の音頭により乾杯。宴会の中で、あらためてご来賓の方々が紹介された。また朝早くから受付の業務に当たって下さっている冬苑会の方々、席上揮毫の準備や進行に当たられた方々が紹介され、感謝の拍手が送られた。

 また遠方からの出席者として、北海道夕張郡栗山町の湯浅綾子師範と、門下で新師範の東陽子さん、毎年新年会や師範会に欠かさず出席されている、熊本の木原桃泉師範が紹介され、会場から大きな拍手を受けた。

 フィナーレは新師範全員と三光賞受賞者があらためて紹介され、三浦副理事長の締めの言葉、森副理事長の音頭による万歳をもっておひらきとなった。

 

ご祝儀御礼(順不同・敬称略)

コンドー・キヨシ美術印刷、関土筆堂、早川 芳仙

出席者芳名(順不同・敬称略)

桑原喬、近藤善樹、三浦冬石、川口流坡、布田右石、森草坡、金子轍史、味岡松葉、林北亭、加藤春溪、河合嶺雪、後藤青雲、藤吉香梅、新見敦子、秋山祥躬、青木和代、荒崎瑛竹、岩下紅梅、植松永香、岡麻貴、金子碩峰、小林情覚、小山蓮雪、佐藤道子、白柳海石、西田津世、東原有香、吉田栖香、東陽子、荒井久石、池田玲舟、海野すゞ江、太田錦草、小原渥香、影嶋岳陽、桑原礼子、牛膓芳秀、小林恵葉、神保峯子、髙橋義憲、田中祥玉、中出紅木、西嶋律男、萩原桂子、樋口彩波、松元貞子、宮下彩嶺、矢木香醇、吉野看彩、天尾芳苑、有村友子、飯田草趣、五十嵐和子、池上節子、石井泉、石井寿江、石田彩佳、石田穂雪、石原翠梢、和泉螢嶺、井関洋香、伊藤恵美子、伊藤紅趣、猪俣香浦、伊原久子、岩倉千枝子、上野厚子、鵜飼正子、牛田登玉、宇田知惠子、大川栖心、大久保みな子、大倉野加代子、大島清趣、小川典子、沖野文子、奥山伯泉、長永石、長律子、尾田和代、柿澤文子、影山和嶺、葛西慶趣、春日光恵、加堂山木、加藤東雲、木原桃泉、木村草耿、木村宗秋、桐山翠耿、久保竹花、黒坂武司、桑原芳祥、毛塚とよ子、河野明趣、小島悦代、小島華扇、後藤景雪、小林京趣、五歩一信子、小松小風、小山雲嶺、近藤春聲、齋藤テル子、重松智賀子、柴田佳子、杉沢保雄、杉山冬木、鈴木かよ子、鈴木翠風、瀬戸冬華、曽根芳子、園原裕子、染谷晃舟、高井郁香、髙井ふぢ子、高橋春江、高見澤華楓、武仲恵玉、田中裕子、田村静子、土田藍朱、土屋景曄、土屋睦蓮、出口紅彩、土金久仁子、富川由彩、鳥井淳平、中川敏子、中島千佳、永島怜朱、永野有弥、永野玄石、中村和子、成山孝子、西村幸絵、日東看流、根本俊子、羽村夕雨、原愛子、原多津恵、平木照子、平吹洋子、福永冬圓、藤森一葉、舟田春露、古谷亮子、不破千景、星野百合子、本多弥与江、松村亜紀乃、丸田京子、三浦均、満身清子、皆川蒼覚、宮川和子、宮崎郁子、明神杏香、三輪恵風、本岡加寿代、森下梨花、柳視英子、梁田英華、矢部華芳、矢部紫香、山崎雪華、山下みさ、山下陽趣、山田明美、山田千和、山本歩美、山本草琇、山本雅美、湯浅綾子、吉田趣延、吉田千佳子、田倫子、吉谷光雲、渡辺栄雪

 

 

 

 

 

 

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